近年、後継者不足や事業承継を取り巻く環境の変化を背景に、「事業承継」や「M&A」を選択する中小企業が増えています。
こうした中小企業の円滑な事業承継やM&Aを支援する制度が「事業承継・M&A補助金」です。
本補助金は、事業承継やM&Aそのものだけでなく、その前後に必要となる設備投資や専門家への依頼費用、M&A後の経営統合(PMI)などを幅広く支援する制度となっています。
4つの申請枠
本補助金は、目的に応じて4つの申請枠が設けられています。
① 事業承継促進枠
親族内承継や従業員承継を予定している事業者が、生産性向上を目的として行う設備投資や店舗改修等を支援します。
☞こんな企業におすすめ
▸親族や従業員へ事業を承継したい
▸承継を機に設備更新を行い、従来の生産体制を刷新したい
補助上限額:1,000万円
② 専門家活用枠
M&Aを実施する際に必要となるFA(ファイナンシャル・アドバイザー)や仲介会社への報酬、デューデリジェンス(企業調査)費用などを補助します。
なお、「買い手」だけでなく「売り手」も対象となっており、第15次公募では小規模売り手支援類型が新設されました。 詳細は別途お問い合わせください。
※「買い手支援類型」では100億宣言実施事業者は補助額特例として、大幅な追加補助が用意されています。
補助上限額:800万円
③ PMI推進枠
M&A成立後の経営統合(PMI)を円滑に進めるための専門家活用や設備投資等を支援します。
M&Aは成立がゴールではなく、その後の組織統合や業務改善が重要となるため、PMIへの支援が設けられています。
補助上限額:150万円
④ 廃業・再チャレンジ枠
事業承継やM&Aに伴って既存事業を廃業し、新たな事業へ挑戦する際の廃業費用等を補助する制度です。
なお、この枠のみ、他の申請枠と併用申請することも可能です。
補助上限額:300万円
採択状況
当補助金による直近の採択状況は以下の通りです。
第14次公募(2026年5月採択発表分)
▸申請件数:512件
▸採択件数:311件
➤採択率 :約60.7%でした。
内訳は以下のとおりです。

比較的採択率は高いものの、約4割は不採択となっており、制度要件を満たすだけでなく、事業承継やM&Aの必要性、事業計画の妥当性を分かりやすく示すことが重要です。
■補助金を活用する際のポイント
事業承継・M&A補助金は、「事業を引き継ぐこと」自体を支援する制度ではありません。
事業承継やM&Aを契機として、
・生産性向上
・新たな設備投資
・円滑な経営統合
・大幅な売上の成長
といった取り組みを後押しする制度です。
そのため、「承継後にどのような会社を目指すのか」「設備投資や専門家活用によってどのような効果が期待できるのか」を明確に整理することが採択のポイントになります。
■最後に
事業承継・M&A補助金は、事業承継やM&Aを検討する中小企業にとって、設備投資や専門家費用などを支援する非常に活用しやすい制度です。
一方で、申請枠ごとに対象者や補助対象経費が異なるため、自社に適した申請枠を選択することが重要となります。
ゆびすいコンサルティングでは、制度要件の確認から事業計画の策定、補助金申請まで一貫してサポートしております。
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